「ドラゴンクエストシリーズ」の第5作目としてエニックス(現スクエア・エニックス)よりスーパーファミコン専用ソフトで発売された『ドラゴンクエストV天空の花嫁』(以下、ドラクエ5)。
前作ドラクエ4から続く、「天空シリーズ」の第2弾でキャッチコピーは「愛がある、冒がある、人生がある」。
天空シリーズとは、天空城を軸にした物語でドラクエ1~3までの「ロトシリーズ」とは違う世界観であり、「ドラクエ4」「ドラクエ5」「ドラクエ6」の3作品を通して天空三部作と呼ばれています。
本作は親子3代で魔王を討伐する壮大なストーリーと、 主人公の歩む不幸な人生は涙なしには語れません!
ドラクエ5の物語は前作よりも人生を体験する内容が展開されていており魅力の一つですが、登場人物に対して感情移入できるほどの個性があることもユーザーから評価されています。
そこで、本記事ではそんな魅力あふれるドラクエ5のキャラクター達をご紹介します。
●こんな方に読んでいただきたい記事です。
・「ドラクエ5」のキャラクターを知りたい。
・「ドラクエ5」をこれから始めたい。
それではご紹介していきます。
主人公
(引用元:https://www.jp.square-enix.com)
最初に紹介するのは、ドラクエ5の主人公です。
本作の主人公で、グランバニア国王パパスと王妃マーサの間に生まれた息子として、長い黒髪と頭に紫のターバンを巻いているのが特徴的です。
幼い頃から、父パパスに連れられ各地を旅していて年齢が6歳ながらも「優しい、不思議な瞳の持ち主」と周囲の人たちから言われていました。
ちなみに、余談ですが主人公が生まれたときに父パパスから「トンヌラ」という名前を付けられそうになり、母マーサがやんわりと拒否した場面がありました。
幼少期には、猫と間違われて村の子供たちにいじめられていたベビーパンサーを助けるために、魔物が出現するレヌール城にお化け退治に向かったり、妖精の世界を冒険するなど幼いながらもたくましく成長しました。
パパスから旅の目的を教えてもらえないまま、旅をする日々をおくっていた頃に立ち寄った ラインハット王国で第一王子ヘンリーが誘拐されてしまいます。
ラインハット王国の誘拐事件が、 その後の主人公が歩む人生を変えてしまうきっかけになるのです。
王国の誘拐事件が原因で、 父パパスが目の前で死亡してしまい主人公を待っていたのは、 ヘンリーと共に10年間の奴隷生活を強いられることでした。
主人公が16歳になった青年期に、奴隷生活から脱出し父としたように世界中を旅することになります。
つまり、主人公の物語は奴隷生活の脱出から始まるサクセスストーリーなのです。
父パパスが残した手紙をもとに、旅の目的が母マーサを助けるために勇者を探すことだと知ります。前作までのドラクエシリーズは、主人公が勇者だったのでシリーズ初の勇者ではない主人公として、画面の向こうにいるプレイヤーを驚愕させることになりました。
青年期には端正な顔立ちから、出会う女性がネームドキャラやモブキャラに関係なく見惚れるほどで、その魅力は魔物でさえ虜にしてしまうほどです。
この頃から、倒したモンスターを仲間にする力を使えるようになり、シリーズ初の魔物使いの地位を築き上げました。
ドラクエファンの間で決着がつかない花嫁論争のきっかけになった結婚イベントを経て、子供が生まれ主人公が幸せを手にしたと思ったら、主人公と花嫁が石化され8年という長い時間を過ごしてしまいます。
歴代シリーズ中で最も不幸な人生を歩んだことでも有名で、ステータスも運だけが低い幸薄い系の主人公です。
パパス
(引用元:https://www.jp.square-enix.com)
続いては、 主人公の父でありグランバニアの国王パパス。
グランバニアの国王ですが、彼が国王の姿を見せるのは物語のオープニングである主人公が生まれた場面のみで、それ以降は身分を隠し「パパスのつるぎ」「かわのこしまき」というワイルドな姿で息子と一緒に世界中を旅しています。
彼が身分を隠して世界中を旅していたのは、 魔界に連れ去られた妻マーサを助けるため天空の勇者を探すことでした。
パパスにとってマーサは国一つよりも大事な存在ということが、旅の目的からもわかりますね。
ワイルドな姿と勇猛さから彼が勇者と勘違いする者もいて、身分を隠して暮らしていたサンタローズの村でも沢山の人たちから慕われていました。
ちなみに、その勇猛さからは想像できませんが息子に「トンヌラ」と名付けようとしたり、乗ってきた船から降りようとしたとき主人公にタンスの中を調べたか確認するなど、少々天然な部分があります。
父としてのパパスは、主人公が初めてモンスターと戦闘するときに駆けつけて蹴散らし、バトルが終わればホイミをかけてくれる息子想いの父親です。
パパスがパーティに加わるのは数えるほどですが、 レベルは27の2回攻撃で耐性はほぼMAXという超人ぶりで性能面から見ても、彼がいつまでも主人公と一緒に旅をして欲しい存在だったのは間違いないですね。
彼が主人公と一緒に旅を続けられなかった理由は、ラインハルト王国で起こった誘拐事件が原因で主人公を人質に取った魔物ゲマにより抵抗できず、 ジャミとゴンズに痛めつけられた直後ゲマの炎(リメイク版ではメラゾーマ)で死亡したからです。
パパスは息子を人質に取られながらも、無抵抗にジャミとゴンズの攻撃を耐える父の姿に涙を流したプレイヤーも多かったでしょう。
彼の最後の断末魔である、「ぬわーーっっ!!」は衝撃的で父を失った忘れられない出来事として主人公の心に刻み込まれました。
ビアンカ
(引用元:https://www.jp.square-enix.com)
となり町アルパカで宿屋を営むダンカンの娘、 主人公の幼馴染みで初登場時は2歳年上のお姉さんです。
幼少期に主人公とパパスに出会っており、当時からおてんばで主人公に対しておねいさん振る行動をしていますが、彼と一緒にレヌール城へお化け退治に向かった時に怖くて泣きそうだったと語る年相応の少女らしさも見せてくれます。
お化け退治を終えた後、主人公と一緒にいじめられていたベビーパンサーを助けてから彼と再会するまで10年の月日が経っていたにも関わらず、主人公への好意を忘れずにいた可愛らしい面も。
彼女は、いまだに続く「花嫁論争」の一人で彼女を選ぶか他の花嫁を選ぶかで迷ったプレイヤーも数知れず。
なお、ビアンカを花嫁に選ばなかった場合は主人公への好意と未練を断ち切れず、 山奥の村で独身のまま暮らします。
フローラ
(引用元:https://www.jp.square-enix.com)
サラボナの大富豪ルドマンの娘で、青い長髪とピンクのリボンが特徴的な女性です。
主人公との出会いは、彼がパパスに連れられて乗ってきた船を降りるときにすれ違い、本格的に会話したのは彼女が飼い犬のリリアンを散歩していると偶然再会したときですね。
同じくヒロインの一人であるビアンカとは違い、主人公と幼少期から接点が有ったわけではないので、 ビアンカより印象が薄い点があります。
ビアンカと花嫁候補として争うことになり、幼馴染を選ぶかお嬢様を選ぶかで主人公は人生の選択を迫られるのです。
フローラを結婚相手に選ぶと、大富豪のルドマンからお金と良質な装備をもらえるので迷うプレイヤーは選択の材料にするのも良いでしょう。
簡単に言ってしまえば、幼馴染を選ぶか大富豪からの融資をいただくかです。
フローラを花嫁に選ばなかった場合、ビアンカと違い主人公への想いを忘れ幼馴染のアンディと結婚します。
デボラ
(引用元:https://www.jp.square-enix.com)
デボラは、リメイク作品であるDS版から追加されたルドマンの娘でありフローラの姉です。
ビアンカとフローラに続く第3の花嫁候補として登場し、花嫁論争を激化させる原因を作ってしまいました。
彼女の見た目からもわかるように、棘の強い性格と強烈なキャラクター性を持つため 地元であるサラボナの住民からの印象は悪いです。
主人公に対しても、しもべと称したり会話の中で「いいえ」の選択肢を選ぶものなら時間軸を歪めてでも「はい」と言わせるわがままっぷりを見せます。
とはいえ、デボラは主人公に一目惚れをしており彼に対する毒舌やひどい扱いも、彼女なりの照れ隠しとして見れば可愛いものです。
デボラを花嫁に選ぶと、主人公が町の住人から正気を疑われたり将来を心配されるなどの散々なことを言われます。
逆に、花嫁に選ばなければルドマン邸2階の住人として自由な独身生活を満喫しているようです。
ゲマ
(引用元:https://cache.sqex-bridge.jp)
ドラクエ5のラスボス大魔王ミルドラースの部下であり、 主人公の父パパスを葬った仇と言える存在です。
ゲマの特徴は、紫色のローブを身につけた魔法使いのような服装をしており話し方は丁寧ですが その性格は悪逆非道という絵に描いたような悪者。
主人公が幼少期の頃に、彼を人質に取り部下である「ジャミ」「ゴンズ」に父パパスを一方的に痛めつけさせた後、 ボロボロになったパパスにとどめの一撃を放ち葬る外道です。
パパスが倒される未来を防ぐため、多くのプレイヤーがゲマ討伐に挑みましたがストーリー上勝っても負けてもパパスが敗北する未来は変わりませんでした。
ここから、主人公とゲマの長い因縁が始まります。
パパスを倒した後、主人公とヘンリー王子を奴隷として大神殿に連れ去り、 主人公の波瀾万丈な物語をスタートさせるきっかけを作った張本人です。
主人公とゲマの因縁は、一つ目がパパスを倒し主人公に奴隷生活を強いたこと、二つ目がリメイク版で結婚して幸せを手に入れた直後の主人公と花嫁を石化させ、生まれたばかりの子供たちとの時間を奪い、三つ目が主人公と再会したばかりの母マーサに瀕死の重傷を負わせたことです。
これだけ悪行をすれば、ゲマへのヘイト値は蓄積されていき主人公の怒りは限界に達します。
長く続いたゲマとの因縁は彼を倒して終わりを告げ、パパスの仇と今までの恨みを晴らすことが出来たのです。
ゲマの魅力は、数々の悪行から ラスボスであるミルドラースよりも印象に残った敵として知名度が高くなったことですね。
まとめ
(引用元:https://www.jp.square-enix.com)
『ドラクエ5』の魅力的なキャラクターについて、主人公サイドのキャラや敵キャラを含め紹介してきました。
どのキャラクターも魅力がありますが、 彼ら彼女たちが作る物語はプレイする人たちをワクワクさせて楽しませてくれます。
本作の人気が高い理由として、今回紹介したようなキャラクターだけでなく多数の登場人物たちが、ドラクエ5で楽しめる世界を作っているからですね。
本記事で紹介したキャラクターは、ドラクエ5の登場人物たちの一部です。
ゲームをプレイすることで、魅力的なキャラクターの多さに驚きますよ。
ぜひ実際にプレイして、あなただけの好きなキャラクターを見つけてくださいね。