2018年11月6日スクエアエニックスが開発発表してから4年後の、2022年12月9日に発売された「ドラゴンクエストトレジャーズ」(以下、ドラクエトレジャーズ)。
本作は、「ドラクエXI」に登場するカミュと妹マヤの二人が「はてしなき竜の大地」を舞台に、お宝ハンターを目指すトレジャーライフRPGです。
ドラクエXIのスピンオフ作品として発売された本作ですが、発売から三週間たたずにゲーム販売店で定価の半額になっているという驚きの事態に!
期待の新作であるドラクエトレジャーズ、価格暴落の原因は一体何があったというのでしょうか。
●こんな方に読んでいただきたい記事です。
・ドラクエトレジャーズが半額になった理由が知りたい
・ドラクエトレジャーズの評価が気になる
それでは解説していきます。
ドラクエトレジャーズがGEOで半額!?
- ストーリーのボリュームが少ない
- モンスターが少なすぎる
- モンスターを仲間にするにはアイテムが必要
- バトルの爽快感がない
- ファストトラベルができない
- 探索に魅力がない
- まとめ
一つずつ解説していきますね。
ストーリーのボリュームが少ない
(引用元:https://www.dragonquest.jp/treasures/)
バイキング船で暮らす仲良し兄妹の「カミュ」と「マヤ」がある日、精霊たちに導かれて異世界に迷い込みます。
その世界は「はてしなき竜の大地」と呼ばれ、「七つの竜石」とお宝が眠る伝説の地だったのです。
そこで二人は、夢見てきたお宝探しの冒険をスタートさせます。
島のいたるところで、お宝探しをするのが冒険の目的を占めるためかストーリーのボリュームに少々物足りなさを感じてしまいます。
良くも悪くもお宝探しが冒険の目的なので、世界を征服しようとする魔王を討伐するために旅をする過去作とは違い、お宝を発掘して拠点に帰ってくるだけの物語です。
「島中を旅してお宝探しするなんてワクワクして楽しい!」と思うでしょうが、実際にはコンパスで示された方向へ向かい発掘作業を繰り返します。
お宝の発掘作業も、地面に埋まった宝箱にAボタンを長押しして掘り返すだけの単調作業ゲームになってしまい飽きやすい単調さが目立ってしまうのです。
サブクエストも用意されていますが、「〇〇を集めてこい」などのお使いクエストの連続で、本編クリアだけなら15時間程度で達成してしまいます。
また本作はドラクエ11の過去編であり、同作のお宝を発掘することが出来ないためカミュとマヤが好きなプレイヤー以外は物語に入り込みづらいです。
ストーリーのボリュームが少ないと言いましたが、コツコツ熱中して宝探しをするのが好きな人やサクサクと本編を進めたい人には向いている作品ですね。
モンスターが少なすぎる
(引用元:https://www.dragonquest.jp/treasures/)
本作は探索以外の要素として、フィールド上の敵として遭遇したモンスターを仲間にすることができます。
仲間にする方法は、戦闘でモンスターを撃破すると一定の確率で仲間になります。
モンスターはそれぞれステータスが違い、「攻撃タイプ」「魔法タイプ」「支援タイプ」をプレイヤーの好みで組み合わせてパーティを作れる自由さがあります。
とはいえモンスターの総数は74体しか登場せず、同じモンスターの色違いばかりで実質17種類しか登場しません。
スライムで例えるなら、「スライム系統のスライム」という分類になりますね。
ゲームを始めたばかりは、モンスターを集めて楽しいですが途中から色違いしかいないことに気づいてしまい、物足りなさから少食感を味わうことになるのです。
本作のプロデューサーを務めた犬塚太一氏が、「モンスターを集めるという要素はサブコンテンツになった」と発言しています。
犬塚太一氏の発言とゲームタイトルからわかるように、本作は宝探しがゲームの主軸となる内容のためモンスターの数が少ないのも必然なのでしょうね。
とはいえモンスターの数が少ない弊害で、リストラされてしまったモンスターもいます。
「ホイミスライム」「はぐれメタル」など、本作で彼らの登場を楽しみにしていたプレイヤーは枕を涙で濡らすことになります。
モンスターを仲間にするにはアイテムが必要
(引用元:https://www.dragonquest.jp/treasures/)
本作はモンスターを倒したら一定確率で仲間になりますが、この時点では正式に仲間になっていないため戦闘やクエストで使うことはできません。
正式に仲間にするには、モンスターが欲しがっている「ゴールド」「素材」「料理」などのアイテムを渡さなければいけません。
逆に言えば、アイテムがなければプレイヤーのパーティとして編成することが出来ないのです。
必要なアイテムのうち、素材はフィールドで入手したりモンスタードロップで獲得することが出来ます。
では、料理を入手するためにはどうするか?答えは簡単です。料理を作るためのレシピを入手すれば良いのです。
とはいえレシピは広大なフィールド上の宝箱に入っており、入手するためのヒントもなく探すだけで難易度が跳ね上がります。
レシピがなければ料理が作れず、料理がなければモンスターを正式に仲間にすることが出来ないので序盤で加入したモンスターに必要なアイテムが足らず、終盤まで使えなかったというのも珍しくありません。
過去作でモンスターを仲間にするためには、ショップで買える肉を渡したりスカウトを使い一定確率で仲間になっていました。
ですが本作は、必要なアイテムを渡さないと正式にパーティに加入しない条件のため、余計な手間がかかってしまいプレイヤーはストレスを感じてしまうのでしょう。
バトルの爽快感がない
(引用元:https://www.dragonquest.jp/treasures/)
過去作のドラクエシリーズでは、「たたかう」「まほう」「どうぐ」を選ぶコマンドバトルを中心に戦闘が展開されていましたが、本作は主人公と仲間モンスターが直接戦うアクションバトルを採用しています。
フィールドにいる敵モンスターに触れると、バトルが開始され主人公であるカミュとマヤをプレイヤーが操作し仲間モンスターはAIで自動行動してくれます。
主人公の攻撃手段ですが、「竜の短剣」で斬る「スリングショット」を使って弾を撃つの二種類で攻撃する気軽な操作方法です。
竜の短剣での攻撃は、敵に近づいてボタンを連打するだけで発動しますが、与えるダメージはそれほど高くなかったりします。
なので攻撃手段は撃つ弾でダメージ量がアップする、スリングショット一択になってしまいます。
そうなってしまえば、バトル中はスリングショットをひたすら撃つだけの単調作業になるので、操作に飽きるのが早くなるのです。
スリングショットの良いところは、敵モンスターの弱点になる弾を撃つとダメージ量がアップすることです。
火属性が弱点ならば「メラ弾」氷属性ならば「ヒャド弾」と、短剣で斬るよりバリエーションが豊富なので自由度は高いですね。
難点なのは、敵を狙ってからスリングショットを撃つという繰り返し操作になってしまうことですね。
本作は主人公のバトル操作が単調なのと、仲間モンスターに「いけ」「あつまれ」という指示しかできません。
ですが戦闘の操作が単調なのは、バトルに時間を取られるよりもゲームのメインである宝探しに熱中してほしいからという開発側の意志があったからでしょうね。
ファストトラベルができない
(引用元:https://www.dragonquest.jp/treasures/)
物語の舞台である「はてしなき竜の大地」は、空に浮く6つの島があり主人公たちはお宝探しをすることになります。
広大なマップを探索するわけですが、過去作に存在した移動呪文「ルーラ」は本作にはなく各フィールドにある駅を解放すれば、そこから探索を開始できます。
つまり駅を解放するまでは、ひたすら時間をかけてフィールドを駆け巡るしかないということです。
特定の場所にファストトラベルできる便利な手段がなく、駅の場所も決まっているのでプレイヤーが探索をしたいマップに直接移動できないのは面倒ですよね。
駅を使用するには、解放クエストをクリアするためのアイテムを集めてNPCに渡さなければならず、せっかく駅を見つけても解放条件のアイテムが揃っていないと来た道を戻る羽目になります。駅以外の移動手段に、拠点へ直接帰れるアイテム「キメラのつばさ」があるのですが、このアイテムの入手手段の難易度が高いのです。
どこにいても拠点に帰れる便利アイテムですが、本編中にキメラのつばさを獲得する方法は限られています。
ゲーム内では、「特定のクエストクリア報酬」か「一個10万Gで購入」することでしか入手出来ません。
キメラのつばさが購入できるなら、ファストトラベルがなくても簡単に移動できると思わせて、実はゲームクリア後にしか購入できないというオチがあります。
これらのことを踏まえて、ゲーム内の移動が面倒でストレスに感じる反面、広大なフィールドを自分の足で冒険したい人には向いていると感じますね。
探索に魅力がない
(引用元:https://www.dragonquest.jp/treasures/)
本作のストーリーは、拠点を除く5つの浮遊島からお宝探しの冒険をする物語です。
お宝の総数は777種類、集めたお宝の鑑定価格は拠点に帰らないと判明しないので何が隠されているかわからないワクワク感があります。
せっかく集めたお宝も、フィールド上で襲って横取りしようとしてくるライバル団に奪われたり、お宝を運搬中の仲間モンスターがダメージを受けてしまうと落とすこともあります。
肝心なお宝の中身ですが、過去作ドラクエシリーズのアイテムがお宝として登場します。
とはいえ、ドラクエシリーズをプレイしてきたファンならまだしも、新規でプレイした人には何かわからないものを集める作業ゲーになってしまうのです。
発見できるお宝として、「ロトのつるぎ」がありますが過去作をプレイしていなくても知名度が高いのでシリーズ未プレイでもわかるでしょう。
ですが、「ジパングの娘が隠れていたつぼ」が何かと言われると、ドラクエ3をプレイしていないとお宝がマニアック過ぎて置いてけぼりになり、集めるモチベーションが湧かなくなります。
せっかく苦労して集めたお宝の使い道ですが、拠点に帰ったあと鑑定額がわかってもプレイヤーの所持金にプラスされるわけでもなく、探索クリア時の評価にしかなりません。
ではお宝を集める価値は何かというと、飾って眺める置物という扱いです。
ドラクエシリーズファンならば、お宝の元ネタがわかっているので当時を思い出して懐かしさを楽しめるでしょう。
お宝を装備したりアイテムの素材に使えないので、探索をしてコレクションするだけの楽しみしかありません。
楽しみであるお宝もダブってしまうと、価値0になるので集めても意味がなく中身を調べる方法は拠点に帰らないとわからないのです。
物語の中心がお宝探しというのならば、クリア時の評価以外の使い道を増やしたり中身の元ネタが初見プレイヤーにも伝わるようにして欲しかったですね。
まとめ
(引用元:https://www.dragonquest.jp/treasures/)
ドラクエトレジャーズが半額になった理由について、実際にプレイしたゲームの評価を基に解説していきました。
ドラクエシリーズのスピンオフ作品として発売された本作が、定価の半額で発売されるというのは衝撃でしたね。
過去作とは違った新要素を詰め込んだだけに、ゲーム内容にハマる人とハマらない人が明確に分かれてしまったのが低下暴落の原因なのでしょう。
新たなドラゴンクエストとして発売された本作は、これから発展する可能性もあるので今後の活躍に期待したいですね。