ドラクエはRPGの特性上、涙なしにはいられないような悲しいお別れや、誰も幸せにならない陰鬱なエピソードが多くあります。
一方、そんな悲しみや苦しみを乗り越え、愛や友情を育むストーリーも存在しており、我々プレイヤーは感動せずにはいられません。
そこで今回は、ドラクエの感動エピソードを紹介します。
感動エピソード3選
・ビアンカとの結婚
・ククールとマルチェロが共闘
・グレイグとの和解
興味ある方はぜひご覧ください!
ドラクエ感動エピソード3選

https://www.dq-free.com/entry/2020/01/10/
ドラクエには感動的なエピソードはたくさんありますが、今回はその中でも特に胸が熱くなるようなエピソードを3つ紹介します。
・ビアンカとの結婚
・ククールとマルチェロが共闘
・グレイグとの和解
エピソードの内容を詳しく紹介します。
・ビアンカとの結婚

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ドラクエⅤ・Ⅷ・Ⅺでは、ストーリーの途中またはクリア後に、結婚というイベントが用意されています。
ですがドラクエで結婚といえば、やはりサブタイトル「天空の花嫁」を持つドラクエVでしょう。
ドラクエVではビアンカ、フローラ、DS版リメイクからはデボラの3人から花嫁を選択することができます。
そしてVでの結婚相手といえば、やはりビアンカです。
ビアンカはストーリー序盤に訪れるアルカパの町に住んでいる、宿屋の娘です。
年は主人公の2つ上のお姉さんで、勝ち気な性格ではあるものの、明るく社交的な人物でした。
主人公がアルカパに滞在している間、少年たちからいじめられているベビーパンサーを助けるため、近くの廃墟レヌール城に棲みつくお化けを対峙することになります。
ふたりは夜な夜な町を抜け出すという思い出を作り、見事お化け退治に成功したのでした。
それから10年後、主人公は資産家ルドマンの娘であるフローラとの結婚話が持ち上がります。
フローラとの結婚のために試練に挑んでいる最中に訪れた山奥の村で、主人公とビアンカは再会を果たしたのでした。
成り行きでビアンカは旅に同行することになり、そこでさらにふたりは絆を深めます。
そしてルドマンからフローラとビアンカのどちらと結婚するのかという究極の2択を越えると、ついに結ばれることになるのです。
主人公はビアンカを選ぶのか、フローラを選ぶのか。運命の日の前夜、ビアンカはなかなか眠れない様子でした。
そんな彼女に話しかけると、
「あら 〇〇。なんだか 大変なことに なっちゃったね。
でも 悩むことないわ。 フローラさんと 結婚した方が いいに 決まってるじゃない。
私のことなら 心配しないで。 今までだって 1人で やって来たんだもの。
さあ 〇〇は 疲れてるんだから もう 眠った方がいいわよ。
私は もう少し ここで 夜風に あたってるわ。 なんだか 眠れなくて……。」

ビアンカは先程もお話したとおり、明るい性格です。
子供の頃には漢字が読めないにもかかわらず主人公に本を読んであげようとするなど、常にお姉さんとしてしっかりした姿を見せようとする気丈な女性でした。
しかしこの日、ビアンカは初めて主人公に、自分の弱さを吐露したのです。
それはずるいぜ、みんなビアンカ選んじゃうに決まってんじゃん。
そしていざビアンカにプロポーズをすると、
「まあ 〇〇。こんな私で いいの? フローラさんみたいに 女らしくないのに。」
(はいを選ぶと)
「あら なによ 私が 女らしくないっていうの?
でも それでも 私を 選んでくれるのね。 ありがとう 〇〇。
また 一緒に 旅が できるね!」
と元気を取り戻し、嬉しそうな様子を見せてくれます。

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そして結婚式翌日の旅立ちの日にも、
「でも なんだか ウソみたい……。 私たち 結婚したのよね……。 〇〇……。
こんな ふつつか者ですが 末永く よろしく お願いいたします……。
なーんて 私らしくない セリフだったね。
〇〇……。 ずうっと ずうっと 仲よく やってゆこうね!」
と言って、仲間に正式加入します。
それぞれ過去に大きな悲しみや苦しみを抱えながら、ようやく結ばれたふたりの冒険に、胸をときめかせたプレイヤーが多かったのではないでしょうか。
余談ですが、フローラとデボラもビアンカに負けない魅力を持っています。
フローラにはPS2リメイク以降にシナリオが追加されており、作中で最初に訪れるビスタ港で主人公と会っていたというストーリーが追加されました。
そしてその頃からずっと、フローラは主人公に一目惚れしていたことが発覚します。
フローラもビアンカに負けないくらい、主人公のことをずっと思っていたのですね。
またデボラは、結婚後でさえ主人公のことを「小魚みたいな顔」と言ってしまうほど口が悪い人物です。
それでもラスボス戦前に主人公に打ち明けた思いは、ドラクエ界屈指の名シーンと言えます。
ビアンカ・フローラ・デボラ、誰と結婚しても思わず胸を打たれるような感動をさせてくれるのは、さすがドラクエと言ったところですね。
ⅧやⅪの結婚イベントもとても興味深いものばかりなので、ぜひ確認してみてください。
・ククールとマルチェロの共闘

https://dragonquest.fandom.com/ja/wiki/
マイエラ修道院の騎士ククールと、騎士団長マルチェロは兄弟でありながら、幼い頃から複雑な因縁を抱えていました。
ククールとマルチェロの父は、ドニの町の領主を務める人物でした。
しかしククールは正妻の子で、マルチェロは領主とメイドとの間に生まれた子で、ふたりは義理の兄弟でした。
後からククールが生まれたことで、マルチェロは家から追い出されてしまい、しかもすぐに母を亡くしてしまうのです。
さらに数年後にはククールも両親を亡くしてしまい、マルチェロと同様ひとりぼっちになってしまいます。
2人はオディロ院長の働きかけで修道院に迎えられ、複雑な関係を抱えたまま大人になったのでした。
さて、ドルマゲスに殺されたオディロの敵討ちのため、ククールは修道院を出て、主人公と共に旅をすることになります。
その間にマルチェロはオディロの代理を務めながら大司教ニノに取り入ると、大魔王ラプソーンの力を手に入れ、法皇を暗殺する暴挙に出ます。
そして自らが新法皇に就任しようとしている最中、ククールや主人公に戦いを挑まれて敗れていたのでした。
そんなマルチェロがククールと共闘するのは3DSリメイク版で追加されたダンジョン「奈落の祭壇」内でのこと。
祭壇の奥ではラプソーンの腹心であるジャハガロスの力によって、主人公一行は絶体絶命のピンチに陥るのですが、そこに助太刀に現れたのがマルチェロでした。
このエピソードは3DSリメイクからの追加シナリオであり、当時のプレイヤーは
「ここでマルチェロ!?」と驚いたと思います。

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ただこの時もマルチェロの不遜な態度は変わらず、
「まったく つめの甘い奴らだ」
「こいつらの 仲間扱いされるのは はなはだ 不本意なんだが」
と悪態をついていたほどでした。
それでもマルチェロと共にジャハガロスに立ち向かい、見事勝利した時は、大きな感動や高揚感を覚えたのではないでしょうか。
そして戦闘終了後にマルチェロは捨て台詞を残して去ろうしますが、ククールの
「兄貴!その……ありがとな……」
の言葉に立ち止まって振り返ると、ニヤッと笑って去っていくのでした。

後々、実は主人公一行が祭壇のある荒野に到着した時から、マルチェロは一行の後をつけていたことが判明しています。
・グレイグとの和解

デルカダールの将軍で、共に育ったホメロスと並んで「双頭の鷲」と称されるグレイグは、主人公と対立しながら、後に仲間になったキャラです。
グレイグはバンデルフォン王国に生を受けましたが、幼い頃に故郷を魔王に滅ぼされており、デルカダール王に身を拾われたことから、デルカダールで育ちます。
ユグノア襲撃事件では王の命を救い、「デルカダールの英雄」と呼ばれるほどの人物になっています。
そんな折、勇者を名乗り、魔王を倒す旅に出たという主人公がデルカダールを訪れます。
本来であれば援助をするのが普通ですが、デルカダール王はなぜか勇者を抹殺せよと命を下します。
こうして王命を受けたグレイグは、逃げる主人公を追う敵となりました。
グレイグはユグノア城跡やミルレアンの森など、何度か主人公を追い詰めることに成功しました。
しかし主君の娘であるマルティナが主人公を守ろうとしたり、ホメロスが勇者をグレイグ諸共殺そうとしたりと、徐々におかしなことが起こっていることを理解し始めていきます。
そして主人公一行が命の大樹に到着したところで、グレイグはホメロスこそが諸悪の根源であると主張しましたが、逆に王に攻撃を受け、地に突っ伏してしまうのでした。
本当の敵は主君デルカダール王の体を乗っ取っていた魔王ウルノーガだったのです。
命の大樹が崩壊し、世界が闇に包まれてしまうと、グレイグは複雑な思いを抱えながら、人々を守るために最前線で戦い続けていました。
王曰く「まるで自分を痛めつけるかのよう」というほどで、英雄と呼ばれながらも世界の崩壊を招いてしまったことや、友の裏切り、王命に従って魔王の掌の上で踊らされていたことを悔いながら戦っていたのです。
そこに現れたのが、主人公でした。
勇者と英雄は、人間の希望を繋ぐために攻勢にでます。デルカダール城に侵入したふたりでしたが、そこでグレイグは
「いままでの非礼をわびる。すまなかった。
この先に 誰が 待ち受けていようとも 俺は戦う。
もう二度と 俺の剣が 道に迷わぬよう チカラを貸してくれ。」
と迷いを振り切り、共に剣を取り合う仲間となったのです。

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そしてふたりは城の最深部で敵幹部・屍騎軍王ゾルデと激闘を繰り広げ、勝利します。
そしてキャンプに帰還すると、新たな旅立ちを前に、グレイグは勇者の前に跪き、こう語りました。
「〇〇。 我らが勇者よ。 この命 今日から あなたに預けます。」

ここでふたりが固い握手を交わすシーンは、思わず胸に込み上げてくるものがありますよね。
さらにラスボス撃破後、全ての因縁を断ち切るために新たな旅に出ることを決めた主人公に対し、グレイグはこう語ったのでした。
「過去で会う 俺は おそらく 以前のように お前とは 敵対する身だろう。
だが しかし……。
お前が望んでくれるのなら 俺は ふたたび お前に命を預けるだろう。
何度だって 勇者を守る盾になる!」

https://ameblo.jp/rainmaker1007/entry-12845615123.html
さいごに
今回は、ドラクエの感動エピソードを紹介しました。
主観の強い特集ではありますが、プレイ済みの皆さんには理解していただけるセレクトなのではないでしょうか。
もしやったことがない作品があって興味が湧いた方は、ぜひプレイしてみてください。